COLUMN

吹き抜けとは?メリット・デメリットから費用、後悔しないポイントまで徹底解説

更新:

「開放感のある家にしたい」

「明るいリビングで暮らしたい」

とマイホームを検討する中で、吹き抜けに憧れを持つ方は多いのではないでしょうか。

その一方で「冬は寒いって聞くけど大丈夫?」「光熱費が高くなりそう」と不安を感じている方もいらっしゃると思います。

吹き抜けは設計次第で、開放感と快適性を両立できる魅力的な空間です。

しかし、メリットとデメリットをしっかり理解せずに取り入れると、後悔してしまう可能性もあります。

本記事では、福島県郡山市で数多くのデザイン性の高い注文住宅を手がけてきたディライトホームが、吹き抜けの基本知識からメリット・デメリット、費用相場、失敗しないためのポイントまで徹底解説します。

この記事を読めば、吹き抜けがあなたの理想の住まいに合っているかどうかを判断できるでしょう。

理想の住まいづくりを実現するために、ぜひ最後までご覧ください。

吹き抜けのある家づくりについてご相談がある方は、お気軽にディライトホームまでお問い合わせください。

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目次

吹き抜けとは?基本を分かりやすく解説

吹き抜けの定義

吹き抜けとは、建物の複数階にまたがって天井や床を設けず、上下の階がつながっている空間のことです。

たとえば、1階のリビングの天井と2階の床を設けずに、1階から2階まで一続きの空間にする設計を指します。

一般的な住宅では各階に天井と床が設けられていますが、吹き抜けはこれらを取り払うことで縦方向の広がりを生み出します。

その結果、実際の床面積以上に広く感じられる開放的な空間が実現できるのです。

注文住宅では、リビングや玄関、階段部分などに取り入れられることが多く、住まいの印象を大きく左右する重要なデザイン要素となっています。

吹き抜けと高天井・アトリウムとの違い

吹き抜けと混同されやすいのが「高天井」と「アトリウム」です。

それぞれ異なる特徴がありますので、違いを理解しておきましょう。

高天井は、1つの階の天井を通常より高く設計したものです。

たとえば、一般的な天井高が2.4mのところを3mや3.5mにするイメージになります。

上の階とはつながっておらず、あくまで1階の天井が高いだけという点が吹き抜けとの大きな違いです。

アトリウムは、建物の中心部に設けられる大規模な開放空間を指します。

主に商業施設やホテル、オフィスビルなどで見られ、複数階をつなぐ共有スペースとして機能します。

住宅における吹き抜けよりもスケールが大きく、建物全体の中核を成す空間という位置づけです。

吹き抜けは住宅規模に適した開放空間であり、高天井よりもダイナミックで、アトリウムよりも身近な存在と言えるでしょう。

吹き抜けの種類と特徴【設置場所別】

リビング吹き抜け

リビング吹き抜けは、住宅における吹き抜けの中で最も人気が高い設置場所です。

家族が集まるLDK空間に開放感をもたらし、明るく快適な居住空間を実現できます。

設置する方角によって効果が異なる点も特徴です。

南側に吹き抜けを配置すれば、日中は太陽光がたっぷり降り注ぐ明るいリビングになります。

一方、北側に設置した場合は、やわらかく均質な光を一日中取り込むことができ、落ち着いた雰囲気を演出できるでしょう。

また、リビング階段と組み合わせることで、より一体感のある空間デザインが可能になります。

家族のコミュニケーションを促進し、視覚的なインパクトも大きいため、来客時にも印象的な空間として機能します。

玄関吹き抜け

玄関吹き抜けは、家の第一印象を決定づける重要な役割を果たします。

扉を開けた瞬間に広がる開放的な空間は、訪れる人に強いインパクトを与えるでしょう。

限られた面積の玄関でも、天井を高くすることで実際よりも広々とした印象を与えられます。

特に敷地面積に制約がある都市部の住宅において、有効な設計手法と言えます。

高い位置に窓を設置できるため、自然光が玄関全体に行き渡り、明るく気持ちの良い空間になります。

また、上下階の空気が循環しやすくなるため、靴箱などの臭いがこもりにくいというメリットもあるでしょう。

階段吹き抜け

階段部分に吹き抜けを設けることで、空間に動きとリズムが生まれます。

特にリビング階段と組み合わせた吹き抜けは、デザイン性と機能性を両立できる人気の間取りです。

階段自体が立体的なオブジェのような役割を果たし、インテリアのアクセントとなります。

スケルトン階段を採用すれば、光や視線が抜けてさらに開放感が増すでしょう。

廊下や階段ホールを省略できるため、床面積を有効活用できる点も大きなメリットです。

限られた空間を最大限に活かしたい方におすすめの設計と言えます。

吹き抜けの7つのメリット

①開放感・広がり感が生まれる

吹き抜けの最大のメリットは、何と言っても開放感です。

天井が高くなることで、実際の床面積以上に広く感じられる視覚効果が得られます。

一般的な天井高2.4mの部屋と比べると、吹き抜けのある空間は縦方向の広がりによって圧迫感がなくなります。

心理的にもゆとりを感じられ、リラックスした時間を過ごせるでしょう。

限られた敷地面積でも、縦の空間を活用することで豊かな住空間を実現できます。

特に福島県のような四季の変化を楽しめる地域では、高い窓から見える空や景色が暮らしに彩りを添えてくれるはずです。

②自然光がたっぷり入る

吹き抜けにすることで、高い位置に窓を設置できるようになります。

この高窓から入る光は、1階の奥まで届くため、住宅全体が明るくなるのです。

特に南側に吹き抜けを配置した場合、冬場でも太陽の光が低い角度から深く入り込み、自然の暖かさを取り込めます。

日中は照明を点けなくても快適に過ごせるため、電気代の節約にもつながるでしょう。

周囲に建物が密集している場合でも、高窓からの採光で明るさを確保できる点は大きなメリットです。

プライバシーを守りながら、十分な自然光を取り入れられます。

③風通しが良くなる

吹き抜けは上下階の空気を循環させるため、自然換気の効果が高まります。

暖かい空気は上昇し、冷たい空気は下降するという自然の原理を活かした換気が可能です。

高窓と低い位置の窓を開けることで、効率的に空気が流れる仕組みを作れます。

春や秋など気候の良い時期は、エアコンに頼らず快適に過ごせるでしょう。

湿気がこもりにくいため、カビやダニの発生を抑制する効果も期待できます。

健康的な室内環境を保ちやすくなり、家族の健康維持にも貢献するはずです。

④家族のコミュニケーションが増える

吹き抜けがあると、1階と2階で家族の気配を感じやすくなります。

声も届きやすいため、わざわざ階段を上り下りしなくても会話ができるのです。

子どもが2階の部屋にいても、リビングからコミュニケーションが取れるため、適度な距離感を保ちながら家族のつながりを感じられます。

特に子育て世代には、安心感をもたらす設計と言えるでしょう。

家族が自然と顔を合わせる機会が増えるため、コミュニケーションが活発になります。

互いの存在を感じながら過ごせる住まいは、家族の絆を深めてくれるはずです。

⑤デザイン性が高くおしゃれ

吹き抜けは視覚的なインパクトが強く、住まいのデザイン性を大きく向上させます。

天井が高いだけで、空間に高級感と洗練された雰囲気が生まれるのです。

インテリアの選択肢も広がります。

大きなペンダントライトを吊るしたり、壁面にアート作品を飾ったりと、通常の天井高では難しい演出が可能です。

建築家やデザイナーの個性を表現しやすい空間でもあります。

ディライトホームでは、有名建築デザイナーによるプランニングで、お客様のこだわりを形にした吹き抜けのある住まいを数多く手がけてきました。

⑥部屋全体が明るくなる

高窓から入る光は天井や壁に反射し、部屋全体を均一に明るく照らします。

直接光だけでなく、反射光によっても明るさを確保できるため、影が少ない快適な空間になるのです。

北側の部屋など、通常は暗くなりがちな場所も、吹き抜けを通して南側からの光を取り込めます。

家全体の明るさのバランスが良くなり、どの部屋でも快適に過ごせるでしょう。

自然光に満ちた明るい住まいは、居住者の気分を前向きにする効果があります。

朝の目覚めも良くなり、生活の質が向上するはずです。

⑦空間を有効活用できる

吹き抜けとリビング階段を組み合わせることで、廊下や階段ホールを省略できます。

その分、他の居室や収納スペースに面積を回せるため、限られた床面積を有効に使えるのです。

特に土地の価格が高い地域では、床面積を最大限に活用できる設計が重要になります。

無駄なスペースを減らしながら、開放感も確保できる吹き抜けは、コストパフォーマンスの高い選択と言えるでしょう。

建築コストの面でも、廊下やホールを減らすことで建築面積を抑えられ、結果的に費用削減につながる可能性があります。

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吹き抜けの6つのデメリットと対策

①冷暖房効率が悪くなる(対策あり)

吹き抜けの最大のデメリットとして挙げられるのが、冷暖房効率の問題です。

暖かい空気は上昇する性質があるため、冬場は暖房で温めた空気が2階に逃げてしまい、1階が寒く感じられることがあります。

また、空間が広くなることで、エアコンの効きが悪くなり、光熱費が高くなる可能性も否定できません。

特に福島県のような寒冷地では、冬の寒さ対策は重要な課題です。

対策方法としては、まず高断熱・高気密住宅を選ぶことが基本となります。

断熱性能を示すUA値が0.46以下、気密性能を示すC値が1.0以下の住宅であれば、吹き抜けがあっても快適に過ごせるでしょう。

シーリングファンを設置して空気を循環させることも効果的です。

また、床暖房や全館空調システムの導入も検討する価値があります。

②音が響きやすい(対策あり)

吹き抜けは上下階がつながっているため、音が伝わりやすいという特性があります。

1階のテレビの音や会話が2階の寝室まで届いてしまい、生活音が気になるケースがあるのです。

夜型の家族と朝型の家族がいる場合、生活時間帯のズレによってストレスを感じる可能性もあります。

特に受験生や小さな赤ちゃんがいる家庭では、注意が必要でしょう。

対策方法は、まず設計段階で寝室の配置を工夫することです。

吹き抜けから離れた位置に寝室を設けたり、2階の個室の扉を二重にしたりすることで音の伝わりを軽減できます。

吸音材を壁や天井に使用することも効果的です。

また、家族の生活パターンを事前に確認し、音が問題にならないかシミュレーションしておくことも大切になります。

③掃除・メンテナンスが大変(対策あり)

高い位置にある窓や照明の掃除、電球の交換などは、脚立や専用の道具が必要になります。

日常的なメンテナンスに手間がかかる点は、吹き抜けの実用面でのデメリットです。

特に高齢になると、高所作業が危険になる可能性もあります。

長期的な視点で考えると、メンテナンスのしやすさは重要なポイントになるでしょう。

対策方法として、設計段階からメンテナンスのしやすさを考慮することが重要です。

照明はLEDの長寿命タイプを選び、交換頻度を減らしましょう。

キャットウォークを設置して高所へのアクセスを確保する方法もあります。

また、伸縮可能な掃除道具や高所用の窓拭きツールを事前に準備しておくことで、日常の手入れが楽になるはずです。

④臭いが広がりやすい(対策あり)

料理の臭いやペットの臭いなど、1階で発生した臭いが吹き抜けを通じて2階まで広がってしまうことがあります。

特に焼き魚やカレーなど、臭いの強い料理をする際は気になるかもしれません。

臭いは生活の快適性に直結する問題です。

来客時に臭いが気になると、せっかくの開放的な空間も台無しになってしまうでしょう。

対策方法は、まず強力なレンジフードを設置することです。

換気能力の高いレンジフードを選び、調理中はしっかり換気しましょう。

24時間換気システムを適切に設計することも重要になります。

吹き抜けに面したキッチンの場合は、引き戸などで仕切れるようにしておくと、臭いの拡散を防げるはずです。

⑤2階の床面積が減る(対策あり)

吹き抜けを設けるということは、その分だけ2階の床面積が減少することを意味します。

個室や収納スペースが犠牲になる可能性があり、必要な部屋数を確保できない場合もあるでしょう。

特に子どもが複数いる家庭や、将来的に家族が増える予定がある場合は、慎重に検討する必要があります。

収納不足に悩まされる住まいになってしまうリスクもあるのです。

対策方法としては、まず優先順位を明確にすることが重要です。

開放感と居室面積のどちらを重視するか、家族でしっかり話し合いましょう。

小屋裏収納やロフトを活用して収納スペースを確保する方法もあります。

また、吹き抜けの面積を必要最小限にとどめ、バランスの取れた設計を目指すことも大切です。

⑥建築費用が高くなる(対策あり)

吹き抜けを設けると、構造的な補強が必要になるため、建築費用が上がる傾向にあります。

また、高い位置に設置する窓や照明器具、メンテナンス用の設備なども追加コストとなるのです。

シーリングファンや特殊な照明など、吹き抜けに適した設備を導入することで、さらに費用が膨らむ可能性もあります。

予算に限りがある場合は、慎重な検討が必要でしょう。

対策方法は、設計段階から予算配分を明確にすることです。

吹き抜けにどの程度の費用をかけられるか、他の部分とのバランスを考えましょう。

必要な設備と不要な設備を見極め、優先順位をつけることも重要になります。

ディライトホームでは定額制の家づくりを提供しているため、予算内で理想の吹き抜けを実現することが可能です。

吹き抜けで後悔しないための5つのポイント

①高断熱・高気密仕様を選ぶ

吹き抜けで後悔しないための最重要ポイントは、住宅の断熱性能と気密性能です。

これらの性能が低いと、どれだけ暖房しても寒さに悩まされることになります。

断熱性能を示す**UA値(外皮平均熱貫流率)は、0.46以下を目安にしましょう。

気密性能を示すC値(相当隙間面積)**は、1.0以下が理想的です。

これらの数値をクリアしていれば、福島県のような寒冷地でも快適に過ごせます。

工務店やハウスメーカーを選ぶ際は、必ずこれらの数値を確認してください。

「高断熱・高気密」と謳っていても、具体的な数値を示せない業者には注意が必要です。

②照明計画を綿密に立てる

吹き抜けの照明計画は、明るさとメンテナンス性の両面から検討する必要があります。

高い位置の照明は交換が大変なので、LED電球で長寿命のものを選びましょう。

メインの照明は天井付近ではなく、手の届く高さにペンダントライトを配置する方法もあります。

間接照明を効果的に使えば、雰囲気のある空間を演出しながら、メンテナンスの負担も軽減できるでしょう。

調光機能付きの照明を選ぶことで、時間帯や用途に応じた明るさ調整が可能になります。

夜間は明るすぎない設定にすれば、2階の寝室への影響も最小限に抑えられるはずです。

③窓の位置とサイズを慎重に検討

吹き抜けの窓は、採光と開放感に大きく影響します。

しかし、大きすぎる窓は熱損失の原因にもなるため、適切なサイズとガラス性能の選択が重要です。

南側の窓は日射取得を考慮して配置しますが、夏の日差しが強すぎる場合は庇やブラインドで調整しましょう。

北側の窓は安定した採光が得られますが、冬場の熱損失に注意が必要になります。

外からの視線対策も忘れてはいけません。

高窓であれば外から見えにくいというメリットがありますが、カーテンやブラインドの開閉が難しい点も考慮に入れてください。

電動式のブラインドを検討する価値もあるでしょう。

④空調計画を専門家と相談

吹き抜けのある家では、通常の住宅とは異なる空調計画が必要です。

エアコンの容量や設置位置、シーリングファンの配置など、専門的な知識が求められます。

シーリングファンは空気を循環させる効果がありますが、回転方向を季節によって変える必要があることをご存知でしょうか。

夏は下向きの風で涼しさを、冬は上向きの風で暖気を循環させるのが基本です。

床暖房を組み合わせると、足元から温まるため吹き抜けでも快適に過ごせます。

全館空調システムも選択肢の一つですが、初期費用とランニングコストを考慮して判断しましょう。

⑤家族のライフスタイルに合わせる

吹き抜けが本当に自分たちの暮らしに合っているか、家族全員で話し合うことが大切です。

見た目の魅力だけで決めてしまうと、後悔する可能性があります。

生活時間帯がバラバラの家族構成であれば、音の問題が深刻になるかもしれません。

プライバシーを重視したい場合は、吹き抜けの規模を小さくするか、別の方法で開放感を出すことを検討してください。

子どもの成長に伴うライフスタイルの変化も考慮に入れましょう。

将来的に個室の数や広さが必要になる可能性があれば、2階の床面積を優先すべきかもしれません。

10年後、20年後の暮らしをイメージしながら判断することが重要です。

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吹き抜けの費用相場

新築時の費用

新築時に吹き抜けを設ける場合、追加費用は50万円~150万円程度が一般的な相場です。

ただし、吹き抜けの規模や仕様、使用する建材によって費用は大きく変動します。

費用の内訳としては、構造補強費用、高窓の設置費用、照明設備費用、シーリングファンなどの空調関連設備費用などが含まれます。

特殊な照明器具やデザイン性の高い窓を選ぶと、さらに費用が上乗せされるでしょう。

ディライトホームでは定額制の家づくりを提供しているため、予算の範囲内で最適な吹き抜けプランをご提案できます。

追加費用の心配なく、理想の住まいを実現していただけるはずです。

リフォーム時の費用

既存の住宅に後から吹き抜けを設ける場合、新築時よりも費用が高くなります。

相場は200万円~500万円以上と幅広く、場合によっては1,000万円を超えることもあるのです。

費用が高くなる理由は、既存の床や天井を解体する工事が必要になるためです。

また、構造的な安全性を確保するための補強工事も大規模になります。

電気配線や空調設備の移設・追加工事も発生するでしょう。

リフォームで吹き抜けを作る場合は、建物の構造や築年数によって施工の可否や費用が大きく変わります。

まずは専門家に現地調査を依頼し、詳細な見積もりを取ることをおすすめします。

ランニングコスト

吹き抜けのある家では、通常の住宅と比べて光熱費が増加する傾向にあります。

ただし、高断熱・高気密仕様の住宅であれば、その差は最小限に抑えられるでしょう。

一般的な断熱性能の住宅では、冬場の暖房費が年間2万円~5万円程度増加すると言われています。

しかし、UA値0.46以下の高性能住宅であれば、増加幅は1万円~2万円程度に抑えられる可能性があるのです。

メンテナンス費用としては、照明の交換費用や窓の清掃費用が定期的に発生します。

自分で対応できない高所作業は、専門業者に依頼する必要があり、1回あたり1万円~3万円程度かかるでしょう。

長期的な視点でランニングコストを考慮することが大切です。

吹き抜けのよくある失敗例と対策

失敗例①:冬が寒すぎる

「吹き抜けにしたら冬が寒くて後悔している」という声は、最も多く聞かれる失敗例です。

暖房をつけても1階が全く暖まらず、光熱費だけが増えてしまったというケースもあります。

この失敗の原因は、住宅の断熱性能が不十分だったことにあります。

吹き抜けを作る前提で断熱計画を立てなかったため、暖気が上階に逃げてしまうのです。

対策としては、設計段階から高断熱・高気密仕様を選ぶことが絶対条件です。

シーリングファンで空気を循環させ、床暖房を併用することも効果的になります。

すでに建築済みの場合は、断熱改修工事を検討する必要があるでしょう。

失敗例②:掃除ができない

高い窓や照明の掃除ができず、埃がたまってしまうという失敗例も少なくありません。

引っ越し当初はピカピカだった吹き抜けの窓が、数年後には汚れて曇ってしまったという話もあるのです。

原因は、メンテナンスのしやすさを考慮せずに設計してしまったことです。

見た目の美しさだけを優先し、実用性を軽視した結果と言えるでしょう。

対策は、設計段階から掃除のしやすさを考えることです。

キャットウォークを設置する、自動昇降式の照明を選ぶ、汚れにくいコーティングが施された窓ガラスを使うなどの工夫があります。

定期的な専門業者のメンテナンスを契約することも選択肢の一つでしょう。

失敗例③:音がうるさい

テレビの音や会話が2階まで響いて、家族がストレスを感じているという失敗例もあります。

特に夜間、1階で過ごす家族の音が2階の寝室まで届き、眠れないというケースです。

原因は、家族の生活パターンを十分に考慮せずに設計したことにあります。

音の伝わりやすさを軽視し、吹き抜けの開放感だけを重視してしまったのです。

対策としては、寝室を吹き抜けから離れた位置に配置する、防音性の高いドアを採用する、吸音材を使用するなどがあります。

生活音が問題になりそうな場合は、吹き抜けの規模を縮小することも検討してください。

家族でルールを決めることも大切でしょう。

失敗例④:エアコンが効かない

「エアコンをつけても全然涼しくならない(暖まらない)」という失敗も報告されています。

通常サイズのエアコンでは、広い吹き抜け空間に対応できないのです。

原因は、吹き抜けの容積に見合わないエアコンを選んでしまったことです。

通常の部屋と同じ感覚でエアコンを選ぶと、能力不足になってしまいます。

対策は、吹き抜けの容積を正確に計算し、適切な能力のエアコンを選ぶことです。

必要に応じて複数台設置することも検討しましょう。

シーリングファンとの併用、全館空調システムの導入も効果的な解決策になります。

専門家に相談して、最適な空調計画を立ててください。

吹き抜けがおすすめの人・おすすめしない人

おすすめの人

吹き抜けは、開放感や明るさを何より重視する方に最適です。

実際の床面積が限られていても、視覚的な広がりを求める方にとって理想的な選択と言えます。

デザイン性の高い住まいを求める方にもおすすめです。

建築家の個性が光る空間を実現したい、インテリアにこだわりたいという方には、吹き抜けは魅力的な選択肢になるでしょう。

家族のコミュニケーションを大切にする方も、吹き抜けとの相性が良いです。

常に家族の気配を感じながら暮らしたい、子どもの様子を見守りたいという方には最適な間取りと言えます。

また、高断熱・高気密住宅を選べる方であれば、吹き抜けのデメリットを最小限に抑えながら、メリットを最大限に享受できるはずです。

おすすめしない人

光熱費を最優先で抑えたい方には、吹き抜けはおすすめできません。

高断熱住宅でも通常の住宅より光熱費は増える傾向にあるため、コストを最重視する場合は避けた方が無難です。

音に敏感な方やプライバシーを重視する方も、吹き抜けは不向きかもしれません。

生活音が家全体に響きやすいため、静かな環境を求める方にはストレスになる可能性があります。

メンテナンスの手間を極力避けたい方にも推奨できません。

高所の掃除や電球交換は定期的に必要になるため、手間をかけたくない方には負担になるでしょう。

2階の居室面積を最大限確保したい方は、慎重に検討してください。

子どもが多い家庭や、在宅ワークスペースが必要な方は、床面積を優先した方が良いかもしれません。

自分たちのライフスタイルに本当に合っているか、じっくり考えることが重要です。

吹き抜けのおしゃれな施工事例【写真付き】

リビングに階段がある吹き抜け事例

 

 

空へ視線が抜ける吹き抜けと、趣味を深めるガレージハウス|福島県会津坂下町の二階建ての事例

 

リビングに開放感が溢れる吹き抜け事例

中庭が光を招き入れる、黒い壁に囲まれたプライベート空間|福島県会津若松市のデザイナーズハウスの事例

 

FAQ(よくある質問)

Q1: 吹き抜けは後悔する人が多いですか?

A: 適切な設計と高断熱・高気密仕様を選べば後悔する可能性は低いです。後悔する方の多くは、断熱性能が不十分な住宅で吹き抜けを作ってしまったケースです。事前にデメリットを理解し、対策を講じることで快適に暮らせます。

Q2: 吹き抜けのエアコンはどこに設置すべきですか?

A: 1階と2階の両方に設置することをおすすめします。

1階のエアコンだけでは2階まで空調が届きにくいためです。シーリングファンと併用することで、効率的な空気循環が実現できます。

全館空調システムも選択肢の一つです。

Q3: 吹き抜けで電気代はどれくらい上がりますか?

A: 高断熱・高気密住宅であれば、年間1万円~2万円程度の増加に抑えられます。

一般的な断熱性能の住宅では2万円~5万円程度増加する可能性があります。

住宅の断熱性能によって大きく異なるため、性能の高い住宅を選ぶことが重要です。

Q4: 平屋に吹き抜けは作れますか?

A: 平屋では通常の吹き抜けは作れません。吹き抜けは複数階にまたがる空間を指すためです。

ただし、勾配天井(屋根の形状に沿って天井を高くする)を採用することで、吹き抜けに似た開放感を得ることは可能です。

Q5: 吹き抜けに向いている間取りはどんなものですか?

A: リビング階段と組み合わせた間取りが最も人気です。廊下や階段ホールを省略できるため、床面積を有効活用できます。

また、LDKが南側に面している間取りであれば、採光と開放感を最大限に活かせるでしょう。

家族のライフスタイルに合わせて検討してください。

まとめ:吹き抜けは計画次第で理想の住まいに

吹き抜けは、開放感・採光・デザイン性という大きなメリットをもたらす一方で、冷暖房効率・音・メンテナンスなどのデメリットも存在します。

しかし、適切な設計と高性能な住宅仕様を選ぶことで、デメリットを最小限に抑えながら、快適で魅力的な住空間を実現できるのです。

吹き抜けで後悔しないためには、以下の5つのポイントが重要です。

  • 高断熱・高気密仕様を選ぶ(UA値0.46以下、C値1.0以下が目安)
  • 照明計画を綿密に立てる(メンテナンス性を考慮)
  • 窓の位置とサイズを慎重に検討する(採光と断熱のバランス)
  • 空調計画を専門家と相談する(シーリングファンや床暖房の活用)
  • 家族のライフスタイルに合わせる(将来の変化も見据えて)

見た目の美しさだけで決めるのではなく、家族の暮らし方や予算、メンテナンス性など、総合的に判断することが大切です。

10年後、20年後も快適に暮らせる住まいかどうか、長期的な視点で考えてください。

福島県郡山市のディライトホームでは、有名建築デザイナーによるプランニングと、高い施工品質で、お客様の理想の吹き抜けのある住まいを実現しています。

吹き抜けのある家づくりをお考えの方は、ぜひディライトホームにご相談ください。経験豊富なスタッフが、お客様のライフスタイルに最適なプランをご提案いたします。

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