自然由来のもので造られた、身体や環境に優しい住宅。自然素材で造られた住宅は、自分自身や一緒に暮らす大切な人の健康を守ってくれます。
今回のコラムでは、そんな自然素材の住宅が持つ特徴や広く使われている自然素材、メリットやデメリットなどについて詳しく紹介していきます。
自然素材の住宅に興味がある方は、ぜひお役立てください!
目次
自然素材の住宅とは?その特徴と他の住宅との違い
「自然素材」とは、化学物質が使われていない素材をさします。そして、そんな身体や環境に優しい自然素材を使って造られているのが「自然素材の住宅」の特徴です。
日本でも大きな話題となった「シックハウス症候群」。このシックハウス症候群が発症すると、人工建材などの化学物質が使われた素材により、さまざまな健康被害が引き起こされます。現在では、法的な規制や業界の自主規制が進み、以前よりも状況は改善されました。
とはいえ、問題が完全に根絶されていないことを考えると、現在でも十分に注意が必要でしょう。
「可能性は低くても、そんな健康上のリスクから自分自身や大切な人たちを守りたい」。そんな方が安心して日々を過ごせるのが自然素材の住宅です。
仮に賃貸の住宅であれば、仮にシックハウス症候群が発症しても引越すことができます。ですが、新築の住宅になるとそうはいきません。
そうした理由もあり、大切な人と暮らす家に自然素材を使う人は多くいらっしゃいます。
その魅力とは?自然素材が持つ2つのメリット
身体や環境に優しい自然素材で造られた住まい。そんな自然素材の住宅は、暮らす人にメリットをもたらす色々な特徴を持っています。その内の主なものが以下の2つです。
- 住む人の身体に優しい
- 自然素材は機能性に優れている
ここからは、これらの自然素材の住宅が持つメリットを詳しくご紹介していきます。
住む人の身体に優しい
自然素材の住宅が持つ大きな魅力は、暮らす人の身体にとても優しい点です。
数十年前から現在に至るまで、人工建材に含まれる化学物質などが原因で発症する「シックハウス症候群」が問題になっています。
状況が改善されたとはいえ、自分自身や大切な人の身体を考えると、安全を期して造られた住まいで暮らしたいですよね。自然素材で造られた住宅で暮らすことは、健康上のリスクをの低減にも繋がります。
自然素材は機能性に優れている
自然素材が持つ効果には、私たちの生活に役立つものがたくさんあります。以下がその例です。
- 無垢材や一部の自然素材が持つ調湿効果や蓄熱効果
- 珪藻土の持つ消臭効果
- 漆喰の持つ耐火性
自然素材が持つ効果は、住まいを過ごしやすく、より心地よい空間にしてくれます。例えば、無垢材で作ったフローリングは、湿度を適切に保つ効果や蓄熱効果があるため、季節問わず心地よく過ごしやすくなるのが特徴です。
珪藻土も、無垢材と同じ調湿機能を持っています。それに加えて、珪藻土には消臭効果もあるため、生活で発生する嫌なニオイを抑制してくれるのが魅力です。
また、役立つ効果を持つ自然素材の中には、耐火性のある漆喰のように、住まいの安全性を高めてくれるものもあります。
事前に知っておきたい!自然素材の持つ2つのデメリット
自然素材には色々な魅力がある反面、建材として使用する場合にはデメリットもあります。それらのデメリットを事前に把握しておくことで、上手な家づくりが可能になるのではないでしょうか。
ここからは、いくつかあるデメリットの中から以下の2つについてお伝えしていきます。
- 費用が高額になりやすい
- メンテナンスが欠かせない
費用が高額になりやすい
自然素材を使った家づくりにかかる費用は、人工材を使った場合と比べて高額になりやすいです。家づくりにかかる費用を最小限に抑えたい方は、事前に必要な金額について下調べをしましょう。
また、自然素材を利用した住宅を希望される場合、自然素材の住宅を得意とするハウスメーカーや工務店に依頼すれば、建材や施工の手配が円滑に進みやすいです。
家づくりにかかる費用も安価に済む可能性があるため、ぜひ一度、自然素材の住宅を得意とするハウスメーカーや工務店に相談してみましょう。
メンテナンスが欠かせない
自然素材の中には、時間が経つにつれて色味や形状が変化するものが存在します。そのため、自然素材の家で上手に暮らすには、季節の変化に合わせたメンテナンスが欠かせません。
例えば、自然素材である無垢材には、湿気を吸収したり放出して湿度を調節する効果があります。この働きにより無垢材は放っておいても変形することがあるため、日々のメンテナンスが重要です。
人工の床材とは異なり、自然素材の場合は、それぞれの特徴に合わせたメンテナンスが必要になります。自然素材の住宅を検討している方は、素材に合わせたメンテナンス方法や手間についても理解しておきましょう。
また、自然素材の中には柔らかく傷つきやすいものや、掃除や修繕に手間がかかるものもあります。そのため、傷や汚れを目立たせずに住まいをキレイに保ち続けるには、メンテナンスが欠かせません。
とはいえ、程度の差はあれど、どのような素材でも傷や汚れがつくことは必然です。人工材を使った住宅と同様に、自然素材を使った住宅にもメンテナンスが必要なことを把握しておきましょう。
身近なものにも使われている!家づくりに使用される6つの自然素材
家づくりに利用される自然素材の中には、私たちの身近にある素材も多く含まれています。以下の6つが、家づくりに使用される主な自然素材です。
- 漆喰(しっくい)の特徴
- 珪藻土(けいそうど)の特徴
- 和紙の特徴
- 天然リノリウムの特徴
- 無垢材の特徴
- ウールの特徴
家づくりに使われる自然素材の中には、漆喰や珪藻土、和紙、無垢材など、日本人には馴染み深い素材も多いです。ここでは、それぞれの自然素材が持つ建材としての特徴をご紹介していきます。
漆喰(しっくい)の特徴
「漆喰」は、消石灰を主な原料とした自然由来の塗り壁材です。日本では、昔から城や武家屋敷などの壁に使われてきました。時間を経ても変色が起きにくい漆喰は、壁材の変色が気になる方にピッタリの素材です。
機能性が高く変色が起きにくい漆喰ですが、いくつかの欠点もあります。漆喰を壁材として使用する場合、通常よりも工事に時間がかかるだけではなく、かかる費用も高額になるため注意が必要です。
珪藻土(けいそうど)の特徴
近年、水回りの製品に利用され人気が高まっている「珪藻土」。実は、珪藻土は古くから使われている自然素材です。
優れた吸水性と調湿効果、耐火性が特徴の珪藻土ですが、古くは七輪や釜に使われていました。最近では、内壁に使われたり、珪藻土を利用したバスマットなどが見かけられます。
珪藻土を家づくりに利用する場合、珪藻土の持つ優れた調湿効果は非常に魅力的です。また、珪藻土は色付けが可能な素材なので、さまざまなカラーリングでお部屋を彩ることができます。
欠点として、収縮によるひび割れが挙げられますが、重ね塗りによる修繕が可能です。一部の人工材は珪藻土のように一部のみを修復するのが難しいため、メンテナンスによりキレイな状態を維持できるのは、むしろメリットともとらえられます。
和紙の特徴
日本の伝統的な素材である「和紙」も、家づくりに利用される自然素材の一つです。
バリエーションに富んだ表現を実現する和紙は、内装を豊かにしてくれます。壁や天井、扉などに和紙を取り入れると、内装に変化をつけられるのが魅力です。
また、和紙は機能性にも優れています。繊細で軽やかな印象を与える和紙ですが、実はとても丈夫で、ニオイを取り除いたり保温の効果もある優秀な自然素材です。
天然リノリウムの特徴
「天然リノリウム」は使われる建材で、数種類の自然素材から作られています。耐久性が高く燃えにくいのが特徴の素材で、床材にピッタリです。
また、静電気が発生しにくい天然リノリウムには埃やアレルゲンが溜まりにくいので、掃除もしやすく、清潔に保つことができます。
欠点は、施工後に発生する癖のあるニオイです。これは原料である亜麻仁油のニオイで、健康に害はありませんが、気になる方は注意しましょう。
無垢材の特徴
「無垢材」は、人工的な加工が施されていない、天然無垢な木材です。素材本来の魅力を十分に堪能できるのが特徴で、床材などに広く使われています。
色味や木目などのバリエーションが豊かな無垢材には、ひとつとして同じものがありません。愛着の湧きやすい素材なので、人生をともにするマイホームを造る素材としてピッタリではないでしょうか。
また、無垢材は機能性にも優れています。無垢材は「調湿効果」を持つ素材で、室内の湿気を吸収、放出して湿度を調節してくれるのが特徴です。
この調湿効果は屋内を快適に過ごしやすくしてくれる反面、木材の変形を引き起こす要因にもなります。そのため、家づくりに無垢材を利用する場合は、その後のメンテナンスが欠かせません。
ウールの特徴
「ウール」は、羊の毛から作られる自然素材で、洋服などの素材として有名です。そんなウールは家づくりにも利用されていて、多くは断熱材として使われています。
ウールは断熱性が高く身体に優しい自然素材なので、小さい子どもが暮らす家に使用しても安心です。
一般的な住宅とは何が違う?自然素材の住宅が持つ3つの特徴
自然素材を利用した住宅と、そうでない住宅では、一体どのような部分が異なるのでしょうか。
ここからは、以下の3つの視点から、その違いについて考えていきます。
- 住みやすさ
- メンテナンス
- 価格
住みやすさ
自然素材の中には、温度や湿度を調節する機能を備えたもの、嫌なニオイを取り除いてくれるものが多く存在します。そのため、従来の住宅よりも住みやすいと考える方が多いようです。
また、新築の建物から発生する特有のにおいも、使われる人工材の少ない自然素材の住宅では感じにくい傾向にあります。
メンテナンス
自然素材の住宅は管理に手間がかかる。そんな印象を抱いている方も多いかもしれませんが、実は、大きな違いはありません。
それぞれの自然素材に適したお手入れは必要になりますが、一度覚えてしまえば、必要な手間は一般的な住宅で暮らした場合と同じです。
また、漆喰や珪藻土で作られた壁は、一般的な壁紙よりも長くキレイな状態を保てます。自然素材を使用した床や壁は、傷ついたり汚れたりしても「おもむき」ととらえられるのが魅力です。
住まいで暮らす中で、メンテナンスや経年による自然素材の変化を味わえます。
価格
自然素材を使った住宅は、従来の住宅よりも建築にかかる費用が高額になることがあります。そのため、費用を可能な限り安価に抑えたい方には、あまり適していません。
限られた予算で自然素材を取り入れたい方は、住宅の一部に自然素材を使用したり、素材の等級を落とすことを検討してみましょう。
自然素材を利用した住宅を建てる場合には、さまざまなニーズに答えられる注文住宅がおすすめですよ。
自然素材の家には欠かせない!おすすめの無垢材6選
自然素材の住宅では、床材に使われることの多い無垢材。柔らかい踏み心地と爽やかな香りが特徴です。杉やヒノキなど、無垢材には多くの種類があり、それぞれが特徴を持っています。
そんな無垢材ですが、特に以下の6つが建材として人気です。
- 杉
- ヒノキ
- 松
- サワラ
- ケヤキ
- 桜
ここからは、人気のある無垢材とその特徴をご紹介していきます。
杉
杉材は日本で昔から建築に利用されている木材で、今日でも建材や家具材として広く利用されています。肌触りがよく歩きやすい杉材は、床材にも適した木材です。
また、その柔らかさから加工の自由度が高いことも、杉材の特徴のひとつとして挙げられます。
ヒノキ
ヒノキ材は日本で広く利用されている木材で、柔らかな色味が美しい高級材です。ヒノキ材の特徴はリラックス効果のある清々しい香りで、アロマとしても使われています。
また、ヒノキは耐久性や耐湿性に優れていて、古くから木造建築に使われてきました。
松
松材は世界中で広く使われている木材で、価格は比較的安価な傾向にあります。時間が経つにつれてツヤのあるブラウンに変色するのが特徴で、暮らす人の変化とともに味わい深くなるのが魅力の自然素材です。
松材にはさまざまな種類があり、素材ごとに色味や硬度などが異なります。
サワラ
サワラ材はヒノキのような特徴を持つ木材ですが、香りが少ない点ではヒノキとは異なります。サワラ材は乾燥や加工が容易で、水に強く腐食しにくいのが特徴です。
その特徴を生かして浴室や浴槽にも使われます。
ケヤキ
ケヤキは、木目が美しく爽やかな香りが魅力の自然素材です。また、衝撃や腐食にも強いケヤキ材は、ヒノキ材と同様に耐久性が高く、古くから神社や仏閣などの建材としても使われてきました。
ケヤキ材の色味は多種多様ですが、時間とともに色味が濃くなりツヤが出ます。
桜
桜材は、広葉樹の中では耐久性が高く、フローリング材としても人気があります。また、桜材は独特ある香りが楽しめる自然素材で、桜の葉のような匂いが特徴的です。
色は赤褐色や淡い黄色で、時間が経過しても極端に濃い色には変化せずに上品な色味を保ち続けます。
自然素材を上手に取り入れるには?自然素材が持つ3つの特徴と魅力
自然素材は、人工材とは異なるユニークな特徴をいくつか持っています。事前に自然素材が持つ特徴を知ることで、マイホームの仕上がりが納得のいくものに近づくのではないでしょうか。
以下の3つが、事前に把握したい自然素材の持つ特徴です。
- 経年変化
- 素材ごとに異なる性質
- メンテナンスの必要性
ここでは、これらの3つの特徴の紹介を通して、どの素材を選ぶかの基準や自然素材との上手な付き合い方についてお伝えしていきます。
経年変化
自然素材が持つ大きな特徴のひとつが、時間による状態の変化です。例えば、無垢材は時間とともに色味やツヤ感に変化が生まれ、種類によっては大きく表情を変えます。
木材の種類によって、色味の変化の度合いやツヤのでかたも大きく異なるので、それを踏まえて素材を選ぶのもよいでしょう。暮らす人の変化とともに住まいが味わい深くなるのも、自然素材を使った家の魅力です。
使用する自然素材が今後どのように経年変化するのか気になる方は、事前に確認して予測をしておけば心配ありません。
素材ごとに異なる性質
自然素材を使った家づくりの魅力のひとつは、素材本来の機能を活用してより住みやすさを向上させられる点にあります。ですが、自然素材の持つ機能にはそれぞれ違いがあるため、素材の持つ長所を生かした活用が重要です。
例えば、無垢材は加工が容易で調湿効果も兼ね備えているため、家の内装や家具などの材料として広く使われています。とはいえ、耐水性はいまひとつなので、水に濡れる部分には腐食しにくい種類の木材を選ぶなどの工夫が大切です。
他にも、漆喰や珪藻土は火に強くニオイを取り除いてくれる効果がある自然素材で、よく内装に使われます。一方で珪藻土は水拭きができないため、頻繁に拭き掃除をする部分にはタイルなどを採用するのがおすすめです。
メンテナンスの必要性
人工材をはじめとするすべての素材は、時間とともに汚れて傷がついて手入れが必要になります。一見すると自然素材の住宅はメンテナンスが難しそうに思えますが、慣れてしまえばそんなことはありません。
例えば、珪藻土の壁は水拭きができませんが、小さな汚れなら消しゴムで擦るだけで対処できる場合もあります。従来の住宅とはメンテナンス方法が異なる部分も多いですが、「あまりにも手間がかかる」といったことはありません。
むしろ、自然素材はメンテナンスをするほどに味が出て魅力が生まれるので、お手入れの甲斐を感じられます。自然素材の住宅の大きな特徴は、暮らしていくうちに深みや魅力が増していく点です。
建てる前に知りたい!自然素材の家で失敗しないための2つのポイント
自然素材の特徴をしっかり把握していないと、実際に暮らし始めてから「思っていたのと違う…」「失敗した」といった後悔に繋がるかもしれません。
また、自然素材の特徴を知っておけば、家づくりの段階でも役に立つでしょう。ここでは、自然素材の家づくりや実際の生活で気を付けたい2つのポイントをご紹介します。
- メンテナンス方法
- 素材の変化による動きや音
メンテナンス方法
自然素材のお手入れをする際には、いくつか気を付けたいポイントがあります。
例えば、無垢材のお手入れをする際に化学薬品を使用して掃除すると、シミになってしまう可能性があるので注意が必要です。他にも、珪藻土など素材で作られた壁には水拭きできないという特徴があります。
自然素材には、それぞれの特徴にあわせたメンテナンスが必要になるため、しっかりと把握しておきましょう。
すべての住宅にお手入れは欠かせませんが、自然素材の家はメンテナンスを定期的におこなうことで、美しい状態を維持しながら心地よく住み続けられます。
素材の変化による動きや音
無垢材は湿度の変化により形が伸縮します。そのため、フローリングの間に隙間が生まれたり、乾燥しすぎると割れてしまうことも。また、無垢材の伸縮をはじめとした建材や建具の変化は、「家鳴り」と呼ばれる音が発生する原因でもあります。
そのため、無垢材のフローリングに多少の隙間が生まれたり、「ミシッ」「パキッ」などの音がしても、あまり心配はいりません。特に、新築してから間もない住宅では建材の形状の変化や家鳴りが起こりやすいです。
実際に暮らしてみて驚いたり、後悔するのを避けるためにも、自然素材について気になることは工務店や建築会社などに質問したり、事前に調べてみるとよいでしょう。
あなたに合った素材は?自然素材の住宅に向いている人の特徴
住宅に使われる素材を選ぶ際には、一度、自分の好みや求める条件に適しているかを考えてみましょう。特に、自然素材の中には独特の特徴を持つものも多いので、事前に相性を確認するのがおすすめです。
自然素材の住宅に向いている人、そうでない人の特徴を簡単にまとめました。
自然素材を使った住宅に向いている人の特徴
- アレルギー体質
- 小さな子どもがいる
- 自然素材の持つ雰囲気が好き
- 素材本来の魅力を楽しみたい
自然素材を使った住宅に向いていない人の特徴
- できるだけ費用を抑えたい
- 掃除を楽におこないたい
- 無機質なものが好み
以上が簡単な特徴の一覧でしたが、ここからは少し掘り下げて、自然素材を使った住宅に向いている人、そうでない人の特徴を詳しくお伝えしていきます。
自然素材に向いている人
自然素材の持つ大きな魅力のひとつが安全性です。自然素材には化学物質が含まれていないため、シックハウス症候群などによる健康上のリスクを軽減できます。
特に、以下のいずれかに当てはまる場合は、化学物質を使った建材に注意が必要です。
- アレルギーを起こしやすい
- 化学物質に過敏に反応する
- 小さな子ども
安全性も含めて、健康が気になる方には自然素材を使った住宅がおすすめです。
もうひとつ、自然素材の魅力としてあげられるのが、優しい雰囲気や質感です。自然素材の持つ独特の香りや触り心地は、多くの人を惹きつけてやみません。
自然素材の木材や石材などに似せて作られた素材もありますが、やはり、本物でしか味わえない魅力を自然素材は備えています。また、本来の姿を残した本物の自然素材にしかない素材の変化を魅力としてとらえて、お手入れを続けていける人にも自然素材はピッタリです。
自然素材に向いていない人
「可能な限り安価に住宅を建てたい」という方は、自然素材以外の素材を使った住宅も検討してみるとよいでしょう。というのも、自然素材は一部の人工材よりも、建材自体の価格や工事にかかる費用が高額になるためです。
また、掃除を手軽におこないたい方は、掃除のしやすさも考慮して住宅に使う素材を選びましょう。特に、自然素材の中には、気軽に掃除するのが難しい素材も多いです。例えば、自然素材である珪藻土は水拭きできません。無垢材の中にも、水拭きに適していないものがあります。
まとめ
長い時間を大切な人とともに過ごす我が家は、できるだけ安全で過ごしやすい場所にしたいですよね。自然素材を使った住宅は安全で過ごしやすく、時間とともに味わい深くなる魅力的な住まいHあることを、今回のコラムではお伝えしました。
一方で、お手入れの方法や建築費用などついて、自然素材を取り入れた家づくりでは、いくつか注意が必要なポイントもあります。家づくりの素材で悩んだ際には、ぜひ今回のコラムを参考にして、自然素材を取り入れた住まいを検討してみてくださいね。