新築やリフォームを検討していて間取りに悩んでいる、もしくは、現在の間取りに以下のような要望や不満がある、そんな方はいませんか。
- 収納が不足している
- カウンターのあるLDKに仕上げたい
- おしゃれで独自性のあるLDKにしたい
「スペースが足りない」「個性的なアイデアを採用した家にしたい」などの悩みや要望がある方におすすめしたいのが、階段下の空間を有効活用する方法です。階段下にはそれなりに広い空間があるので、いろいろな用途に使用できます。
今回のコラムでは、階段下の空間の使い道をいくつか紹介するので、悩みや要望に合わせた活用方法が見つかるはずです。
また、収納などに利用するよくある方法だけではなく、あまり見かけないユニークなアイデアもご紹介します。階段下のスペースを上手に活用して、理想の間取りの実現に役立てましょう。
階数が2階以上ある住宅には階段下の空間がある
基本的に、階数が2階以上ある住宅には階段があり、それにともなって階段下に空間も生じます。階段下の空間は階段を行き来にするために必要がないため、デッドスペースになりがちです。
ですが、階段下には1〜1.5畳程の空間があるので、使い道さえ見つければ収納場所にしたりカウンターをつけたりと、さまざまな用途で活用できます。
2階建の場合に限らず、1階建ての住宅でもロフトやスキップフロアがあれば階段が必要です。ご自宅に階段があるなら、使い道をみつけて有効活用しましょう。
また、階段下の空間の活用方法は、階段の種類によっても異なります。ここからは、「固定階段」と「スケルトン階段」、それぞれの種類の階段に合わせた階段下の空間の使い道をみていきましょう。
閉鎖的な空間をつくりやすい!固定階段下の空間を活用する9つの方法
固定階段下の空間は周りが壁で覆われているので、閉鎖的な空間を作りやすいのが特徴です。ここでは、固定階段の下の空間を活用する方法として、以下の9つを紹介します。
- 扉のついた収納にする
- 扉をつけずにカウンターを設置する
- 天井が低い部分に収納、高い部分にカウンターを設置する
- スキップフロアの下に子どもの遊び場をつくる
- 基礎の高さと階段下の空間を利用して土間収納をつくる
- ペットスペースをつくる
- トレイを配置する
- 冷蔵庫や洗濯機を設置する
- ヌックとして活用する
「閉鎖的な空間を作りやすい」という固定階段ならではの特徴を生かしたアイデアも紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
1.扉のついた収納にする
「もっと収納が欲しい」と悩んでいる方におすすめしたいのが、階段下の空間を扉のついた収納として活用する方法です。壁のくぼんだ部分に収納が収まるので、見た目が洗練されています。
また、扉のデザインを工夫してお部屋と雰囲気を合わせるのもよいでしょう。
2.扉をつけずにカウンターを設置する
階段下に扉などをつけず、飾り棚やカウンターを設置するのも活用方法の一つです。壁内にカウンターや棚を設置するので、ぶつかって物が落ちることもありません。
階段下の空間に照明を取り付けられるので、明るさに関する心配は不要です。
3.天井が低い部分にカウンター、高い部分に収納を設置する
天井が低い部分はカウンター、高い部分は収納を設置する折衷案もあります。これなら、階段下の空間を無駄なく活用できるので、デットスペースを減らしたい人にもおすすめです。
また、カウンターの周りは壁で覆われているため、集中しやすい空間になります。
4.スキップフロアの下に子どもの遊び場をつくる
階段の途中に空間を設ける「スキップフロア」がある住宅では、多くの場合、階段下のスペースが広めです。そのため、つくるのに広さが必要な子どもの遊び場なども実現できます。
周りに壁があることで、秘密基地のような子どもだけの空間をつくれるのが魅力です。
5.基礎の高さと階段下の空間を利用して土間収納をつくる
階段下の空間と玄関の段差を利用すれば、玄関に土間収納をつくれます。階段下の空間と基礎の高さを合わせれば、階段下でも天井までの距離を確保できるでしょう。ユニークで使いやすい活用方法です。
6.ペットスペースをつくる
階段下の空間はペットのための空間にぴったりな広さです。1~1.5畳程の空間があれば、ペット用トイレと寝床を設置できます。
ペットとして飼う動物のほとんどは体高が1メートル以下なので、階段下の空間でも問題なくすごせるでしょう。
7.トイレを配置する
階段下のトイレの一部として活用すれば空間を有効活用できます。トイレを使用するときは便座に座るので、入り口の高さが十分であれば便器側の天井が低くても気になることは少ないです。
ですが、扉の種類や、便器や入り口の方向によってはトイレを設置できない場合もあるので気を付けましょう。
8.冷蔵庫や洗濯機を設置する
階段下の空間に冷蔵庫や洗濯機がキレイに収まるなら、これらを設置するのもよいでしょう。大きな家電が壁内に収まっていると洗練された見た目になります。
ですが、収まりがよすぎると故障や買い替えの時に手間がかかるので、少し余裕があると安心です。
9.ヌックとして活用する
小さめで閉鎖的な居心地のよい空間のことを「ヌック」といいます。一般的なヌックの広さは1〜2畳程で、座ってゆっくりする空間のため、階段下の活用法に最適です。
天井が低くても問題にならず、むしろ、居心地のよい空間ができあがるでしょう。畳を置いたり書斎をつくるのもよいですが、階段下につくられたヌックも魅力的です。
開放的な空間をつくる!スケルトン階段下の空間を活用する5つの方法
「固定階段」とは違い骨組みだけでできた「スケルトン階段」は、広く開放的な空間を階段下に設けられるのが特徴です。ここでは、スケルトン階段の下の空間を活用する方法として、以下の5つを紹介します。
- 収納をつくる
- お気に入りの家具やインテリアを配置する
- テレビを設置する
- 窓を配置する
- 階段下の空間と玄関をつなげて奥行きをだす
1.収納をつくる
固定階段の下の空間と同様に、スケルトン階段の下のスペースも収納にすれば有効活用できます。部屋の雰囲気に合わせた色やデザインを選択すれば洗練された見た目になるでしょう。
また、スケルトン階段下に収納をつくる場合は、壁につけるか床に置くかの2つの選択肢があります。どちらを選択しても、階段下に動線がかぶさらなければ、収納が壁内に収まっていなくても移動は阻害されません。
2.お気に入りの家具やインテリアを配置する
スケルトン階段の下をそのままオープンスペースとするのもよいでしょう。こだわりの家具やインテリアを配置すれば、それだけでデザイン性の高いおしゃれな空間になります。
正月飾りやひな人形など、季節の行事に合わせて装飾品を飾るのも素敵ですね。
3.テレビを設置する
スケルトン階段の下にテレビを置くのも選択肢の一つです。階段下の空間にテレビがすっきり収まるので、リビングを広く使えます。
もし、大きいテレビに買い替えても、スケルトン階段下の空間には広さに余裕があるので安心です。
4.窓を配置する
スケルトン階段を外壁に面して配置する場合は、窓も一緒に配置して光を取り込むのがおすすめです。スケルトン階段の周りは壁で囲われていないため、遮られることがなく光を取り込めます。
クッションやカーペットを置いて、ゆっくりくつろげる空間にするのもよいですね。
5.階段下の空間と玄関をつなげて奥行きだす
階段下の空間と玄関をつなげることで、空間に奥行きを感じさせられます。空間に奥行きがあると実際よりも広いと感じるため、階段下の空間と玄関をつなげば、小さめな玄関を広く見せるのに役立つでしょう。
まとめ
階段下の空間は収納として利用することが多いですが、それ以外にもさまざまな活用方法があります。階段下の空間をデットスペースとして放置せず使い道を見つけることで、憧れだった空間を実現できたり、生活がしやすくなる間取りに仕上がるかもしれません。
階段の種類によって適した活用方法が異なるので、それぞれの階段の特徴に合わせた上手な使い道を見つけましょう。
階段下の空間を有効活用して、無駄のない間取りを実現しましょう!